東京 表参道にオープンした期待の新星【エラン(élan)】
2020年01月29日にオープンしたばかりのフレンチレストラン。
このお店で腕を振るうのは、ミシュラン2つ星店である「エスキス」のスーシェフを務めた経歴を持つ信太竜馬シェフ。
フランス語で“飛躍”という意味の名の通り、これからの日本を代表する期待のレストランだ。
訪れたのは春に入った頃。
一品目 ガスパチョ
驚きがあるというより、糠漬けのおかげなのか懐かしさもある馴染みのある味わい。
程よい酸味が口内を刺激して食欲にエンジンがかかってきた。
ウニとゆり根の下にはレンコン餅のように仕立て上げたものが隠れている。
カラスミもかかっていて濃厚な旨味が広がるが、
金柑のソースと少量なこともあって丁度良い満足感。
続いては、
しじみの出汁に生クリームを加えたクラムチャウダーのような料理。
上には揚げた白魚が乗っていて、大葉のアクセントが料理全体を軽い印象にする。
今回のコースの中で個人的に結構気に入った料理。
数種類の貝を使った料理。
旬のホタテやミル貝、ツブ貝、ハマグリをオイルで焼き
春菊の青味のある香りのソース
ほろ苦い春を感じる料理
しっとりと火入れされたマナガツオ。
ソースは茶色いが、
ブールブラン(バターのソース)のようでクラシックな要素も感じられる。
ラングスティーヌ チョリソー アンディーブ タイマンゴー
写真取り忘れました...
飼料は有機栽培もののみ。
エトゥフェ(血を抜かずに処理する方法)された七谷鴨というブランド鴨。
といっても血生臭いわけではなく適切な処理を施されているので、
本来の鴨の旨味が引き出されていた。
ごぼうにトリュフに菊芋。
土の香りのする食材に鴨と相性の良いカシスのパウダーでまとまっている一皿。
2種類のチーズ。
ハードタイプのコンテとウォッシュタイプのモンドール出てきた。
どちらもフランスのチーズでそれぞれの違いを味わえる。
クレームダンジュというふわふわのチーズケーキの一種に、
紅茶のゼリーとパイナップルが添えられている。
パイナップルとバジルは意外な組み合わせかもしれないけど、実は相性が良い。
ビーツのパリパリのチュイルはあんまりわからなかったので割愛。
懐かしささえ感じるチョコバナナクレープを皿盛りデザートへ飛躍させた。
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まだオープンして間もないお店だが、
そのお皿にはしっかりと蓄積されてきた経験が活きていた。
エスキスを感じさせる綺麗な盛り付けに、和の食材、しかしながら伝統的なクラシックの技術を組み合わせたエランの料理は間違いなく飛躍していくに違いない。