東京 広尾の新進気鋭のシノリアン【珀狼hakuro】
篠原シェフが作る料理は、
和皿×懐石×イタリアン=シノリアン(篠原シェフのイタリアン)
をコンセプトにした遊び心のあるレストラン。
メニュー名にもその遊びが施されている。
フォアグラのムーステリーヌ
毛蟹のラビオリ風
最初に出されたのは前菜の盛り合わせ。
少量ながらしっかりとした味で、
スパークリングワインが進む。
手前から奥へ順番に食べる事により、だんだんと濃厚な味わいになってくる。
ゆり根のフラン
洒落のきいたメニュー名だが味は素晴らしい。
ゆり根の甘味に蟹の旨味がマッチしていてあっという間に食べ終えてしまった。
底にポルチーニのペーストが入っていて、一緒に食べるとまるで蟹味噌のような美味しさになる。
続いて3品目。
名前の答えは、牛の赤身肉のブルスケッタでレッドブル。
白トリュフを目の前でスライスしてもらって一口で頬張るらしい。
サシの入った赤身肉が溶けるのを感じながらワインで流し込む。
美味くないはずがない!
フルーツと黒オリーブの生地物にそれぞれ生ハムを乗せたフィンガーフード
生ハムの塩分が効いているので、お酒が飲める人向けの味だった。
なんと2つのパロディが入っている
ちなみにV3は3種類の貝のボンゴレ(Vongole)ということらしい。
珀狼の名物と謳っているだけあって今回のコースの中で一番気に入った料理。
シンプルながらアサリの出汁に春菊のほのかな苦みが味を締めていて、ひとつ身を食べてみると、
「こんなに旨味が強い美味しいアサリがあるなんて!」
と思わず唸ってしまう程だった。
珀狼流の卵かけご飯。
構成的にはビスマルクピザの要素が含まれている。
ほうれん草 生ハム うずらの卵 牡蠣
中にクリームソースがラザニアのような生地に包まれていて一緒に食べると、
口の中でビスマルクピザの味になっていて食べ慣れた懐かしい味わいも感じる。
篠原シェフのスペシャリテ。
メニューにも書いてあるが、
48時間丁寧に煮込まれた甲殻類と魚のアラから取ったスープ。
スープというよりは凝縮されているのでソースに近い濃度。
一口飲むと、奥深く力強い味わいを感じる。
お口直しは、柑橘類を使ったグラニテ。
キリっと苦味のある味わいが口の中をすっきり爽やかにしてくれる。
一口サイズのバーガーにラクレットチーズがとろけだしている。
ふわふわのバンズにオニオングラタンとウニが入っている。
飴色の玉葱は濃厚なウニの味をさらに高めてくれる。
セコガニでとった出汁に外子を加えて作ったリゾット。
これも個人的に1位,2位を争う美味さ。
上にはほぐし身と内子が乗っていて、
白トリュフを存分に振り掛けるという贅沢の極みな一皿。
鱈とその白子の上には、
伝統的なイタリア食材のバッカラ(干し鱈)にひよこ豆のペーストを混ぜたソースがかかっている。
白子の淡白な感じとひよこ豆の味わいがとても相性が良かった。
そして何より有田焼の器が美しい。
炭火焼きされたバンビ。
ではなく蝦夷鹿。
京都の堀川牛蒡 鹿の出汁 醤油 トリュフを使った贅沢なソース。
牛蒡の土っぽさとトリュフはシェフの好きな組み合わせとの事。
鹿肉は噛みしめるほどに旨味がにじみ出てきて、
これも牛蒡とトリュフと合わさり最高の味わいになる。
文字通りメニューの裏に
アラカルトがあったので思わず注文。
先ほどの鹿同様、牛蒡とトリュフの組み合わせを次はカルボナーラで。
スッポンの身が入ったラビオリとその出汁を取ったスープ
いよいよデザート。
ドーム状のチョコの中にはブラックベリーとフランボワーズ。
下にケーキが敷かれていて、雪に見立てたホワイトチョコパウダーが周りに敷かれている。
横に添えられた苺の玉と一緒に食べると、
口の中でショートケーキの味に変化。
見た目よりも甘さは控えめで優しいデザートだった。
デザート2品目。
左から 濃厚なソフトクリーム りんごのマカロン 大福
ソフトクリームには食べる前に、
みりんでキャラメリゼされたポップコーンを乗せてくれる。
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店内のスタッフは終始楽しそうに仕事をしながら、
丁寧な所作で細かく気づかいをしながら働いているのが印象的でした。
美味しかったです。ごちそうさまでした!
https://tabelog.com/tokyo/A1307/A130703/13206638/