東京 南麻布の中国料理の名店【茶禅華】
広尾駅から15分程歩いていくと、
閑静な住宅街の中に暖かく光るお店の名前がー
こちらは川田シェフが腕をふるう、ミシュラン二つ星の中国料理店
毎月1日に翌々月の予約を受け付けてくれるので
早くても2ヶ月待ちという非常に人気のあるお店だ。
メニューを開くも四字熟語のような料理名が並び何と読めばよいかわからない…
料理はおまかせコースになっていて
その他にも料理に合わせたアルコールのペアリング・お茶のペアリング
アルコールとお茶のミックスペアリングなんかもある。
まずは一品目、鶏のおだしの中にそうめんのようなものが入っている。
緑のものはお茶を抽出した油で、一口食べると心地よい緑の香りが鼻を抜けた。
優しくお腹を温めてくれて、
これから出てくる料理に向けて一層食欲がわいてくるのを感じる。
ペアリングで出てきたのは烏龍茶ソーダ。
お茶の渋みと炭酸が口の中をすっきりさせてくれて
こちらもまた、次に出てくる料理を味わせてくれる手助けをしてくれてる。
続いて二品目、
三日間紹興酒に付け込んだ蟹とその味噌
美味しくないわけがない
紹興酒に付け込んでいるので甘味を感じるのだが、青柚子の皮が削ってあって
爽やかな香りがすっきりとまとめてくれた
先ほどまで泳いでいた鮎は見事にカラッと揚がっている
ほのかにスパイシーな香りがしているのだが、
聞いてみるとどうやらお酒の香りらしい
頭、胴、尻尾と三回に分けて食べるようで、
尻尾に関してはスイカの酸味の効いたソースに付けていただく。
はちみつと八角のような香りの中国料理らしい味付けのチャーシュー
これが見た目以上にジューシーで
噛めば噛むほど中から肉汁が溢れ出てくる
青柚子の器にクラゲの刻んだ身が入ったあっさりしたタルタルのよう
口の中がちゃんとマスキングされてコースの流れをすごく考えているのを見て取れる
コースに必ず組み込むというスペシャリテ
雉の肉を詰めたワンタン
あまり雉のお肉を食べる機会なんてないかもしれない。
八日間熟成の魚
見るからに素晴らしい火入れ
丁寧に水分を抜いて熟成させるため焼き上げたときに縮まずに
パリッと皮が焼けるらしい
唐辛子や葱と共に揚げた手羽先を炒めた料理
鶏肉の中にスッポンの身が入っていてコレがめちゃめちゃ旨い...
口の中に残った辛味は
ペアリングで提供された烏龍茶を飲むと不思議と調和される
蟹・フカヒレ・アワビを贅沢に使ったまさに宝の山
アワビの肝で作ったリゾットの上には大きなアワビの切り身、
その上には蟹とフカヒレのあんかけがかかっていて
最高に旨かった。
鹿児島のオクラ かなりでかい
セイロでゆっくり火入れされている
生姜汁と鶏だしに付けて食べる
オクラの中の種が大きすぎて
豆のように甘くて美味しいことに驚いた。
そしてメインディッシュ。
うまみが逃げるから足つきのまま
腿肉の切り口も縫うという徹底ぶり
最高の状態で食べてもらう為、
時間差で胸肉が提供されるのだが一口食べると言葉を失ってしまう程の美味しさ。
こんなに繊細な火入れを、シェフはオーブンを使わず
炭火のみで焼き上げるのだから驚きを隠せない。
さらにシェフのご厚意で今回特別に提供してくださった
茄子と豚肉を蒸しあげた料理。
茄子の酸化や美味しさを損ねないように、
コースが始まってから準備を始めるらしい
豚の脂身に触れるように茄子をキレイに並べているので、
その脂を吸って格別な美味しさになっている。
ソースはラー油と醤油と胡椒の効いたような味付けで
とても馴染みのあるソースだった。
本日の締め
清湯スープのラーメン
とても繊細な塩ラーメン
蟹と干しエビの薬味が付いてくるので
味変して最後まで楽しめる。
ココナッツアイス グレープフルーツ マンゴー
こちらも香りがなくなるからという理由で
直前にフルーツのカットをするらしい
タピオカ入りのマンゴージュースをかけて召し上がる。
実はこのタピオカもお客様毎に茹でている...
最後まで徹底した料理へのこだわりを感じた。
左が温かい葛粉でとろみの付いた杏仁豆腐
右が冷たい杏仁豆腐
そもそも杏仁豆腐はあったかい飲み物だそう!
最後に、
白玉 ゴマのペースト しょうが すだち
柑橘系の香りでコースの終わりを告げる。
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夢のような時間だった。
こうなったら絶対に10月の予約もGETするぞ!